2011年07月

PPV マネー・イン・ザ・バンク2011感想

  • PPV感想
やってくれたな、WWE。
それが正直な心境であります。今回興奮の余り、無駄に熱いのに理屈っぽいというヘンな駄文になってしまっておりますことをあらかじめお詫びしておきます。うひー。

・SD!マネーインザバンク戦

シェイマスってモルモットに似てるよな…
このメンバーならまずはずさないだろう、と予想してましたが見事に当ててきましたねー。
ただ、ECの時に比べて目をひくスポットが少なく、それぞれの個性がイマイチうずもれていたのは残念でした。ケインがさすがの貫禄で、怪物レスラーとして暴れまわっていたけど、それぐらいかな。シンカラが序盤で見せ場をつくってるなーと思ったら、こういうオチだったのですねー。なんでも、ウェルネスポリシーに引っかかったとかで。

ガブリエルとスレイターはこのメンバーじゃ埋もれてしまうのでは、と危惧していたのですがむしろこの二人は相当目立ってましたね!元タッグという関係をいかして二人で協力したり、逆にハシゴを引っ張り合ったり…特にガブリエルがトペ、スレイターがプランチャをそれぞれ決めた場面は、今回一番のスポットといってもいいぐらい盛り上がりました。

コーディは必殺技の披露があり、バレットはハシゴ上のブライアンとの攻防があり、シェイマスはシンカラをハシゴに落とすという見せ場こそありましたが、全体的にちょっとマネバンとしては地味だったかも。
でも、それぞれがやることをやっていて、誰かの存在を忘れるとかそういうことがなかったのは素晴らしいですねえ。強さが均一化しているというか、誰かが圧倒するという展開がないですし。ただやっぱ形式上もう一つぐらい声がでるようなスポットがあってもよかったとは思いますけど。
ただ、何しろメンバーが絶妙で誰が取るか予想が全くつかなかった。それだけで見ててものすごく楽しかったです。SDは本当にいいレスラー揃ってますよね~。場を読む力というか、バランス感覚が素晴らしくて、視野が広いなーって感心しました。

んでブライアンですよ。まさかのブライアンですよ。
「取ったらいいけど…まさか取らんよなあ」と思ってたブライアンですよ。
嬉しいんですけど、やっぱ試合としては少しうずもれてた感じしたかな…今何となく書きながら思い出そうとしてもブライアンの見せ場がいまいち思い出せません。
ちょくちょく顔をだして害虫みたいとか蝿みたいとかいわれてたのは思い出せるんですが…優勝者としてもう少し欲しかったって言うのがホンネです。
こうした試合形式でもそつなくこなせるのは凄いとは思うんですけどね。

しかし、プランがあるのかな。ミズみたいに当分もっているんでしょうか。
挑むとしたら、今ならオートンかクリスチャン?ブライアンがオートンとやったらどうなるのか、気になるところであります。

・ディーバズ王座戦

ケリケリはこんなものだと思ってるんだけど、ベラ姉妹にはもう少し頑張って欲しいなあ。
レイクールなきあとのヒール代表みたいになってるんですから、もう少し試合で魅せてくれないと困りますよ…てかベス姉さんをヒールにだな…
そういや、レイラってどうしてるんですか!?好きだったのに…
いつもより長い通常営業でした。

・ビッグショー vs マーク・ヘンリー

まあ試合は普通の内容、というか基本ヘンリーが圧倒する内容でしたが、ラストは軽く引くぐらい派手というか、残酷な感じでしたね。ヘンリーはなかなかいい感じのヒールになってきてます。
ショーさんは休暇なのでしょうが、正直ほっとしてます。働きすぎだよ、見てて心配になってくる。

・RAWマネーインザバンク戦

メンバーがSDと違ってイマイチ、結果も想像できるメンツで、正直SDよりつまんなかったです。それぞれがハシゴを持って入ってくるというのにはちょっと笑いましたが。
内容もお互いのバランスを考慮し丁寧に動いていたSDに比べて、ドタドタしていて派手なシーンがあっても内容から剥離している感じがどうしても否めませんでした。

そんな中でコフィは面白い動きで目を引いてました。やっぱこういう形式にはこの人はキレイにはまるなあと。しかしやっぱモリソン欲しかったな…
そしてマネバン覇者のデルリオもRAWメンツでは珍しいあちこちに気のつかえる所を見せて、派手な印象こそないもののバランサーとして立ち回っていた印象。

個人的なお気に入り、スワガーとボーンが殆ど印象もなかったのは残念です。(ボーンはハシゴからのSSPがスゴかったけど。キレイだった)
あとワッサはちょっとしっかりしろよw見ててひやひやしました。
個人的なワーストはライリーかな。何の印象も残っていないので。

ミズですが、あれあの負傷した後の態度にしても、ガチケガとは思えなかったんですが今日のRAWでちゃんと出てましたね。ただこの後休養に入るのかもですね。ずっと働いてたからねえ。

・ヘビー級王座戦 ランディ・オートン vs クリスチャン

クリスチャンってラットに似てるよな…
それはともかく、鉄板カード。でも今回は反則したら王座移動ということで、心理戦に重きを置いた展開に。
今回はオートンの打撃が素晴らしかった印象。彼のアッパーは恐ろしいですw クリスチャンも相変わらず上手く受けて試合を構築してました。
ただねえ…前も思ったんですけど、オートンのオーラが凄すぎて、クリスチャンがオートンに勝てるって気がちいともしないんですよ(苦笑)。本来なら追い詰めて追い詰めてオートンを切れさせて、そのあげくに唾、というオチにならなきゃならないと思うんですが、唾を一発食らわせた所が一番のスポットに見えちゃった。
OTLにくらべたらやっぱり落ちるかな。

というか鉄板カードなんだけど、何回も続けていってそれが一つのストーリーになるような、そういう数え歌にはなりそうにない気がしてます。だんだん普通にクオリティ落ちていきそうで…
つくづくオートンはあわせるのが難しいレスラーだなと。本人は悪くないのにねえ…

・WWE王座戦:ジョン・シナ vs CMパンク

以下、無駄に語っております。注意。


いやあ、凄かったですね。途方もないものを見てしまった、正直見終わった後ちょぴっと泣きましたw

まず会場の雰囲気が素晴らしい。素直にこのPPVをシカゴにもってきたことに対して感心しました。パンク信者多数。それでいて、客が目の前の試合に熱中しているのがわかる。
シナサックスのやりあいがそんなに長く続かないのがその証拠。人為的な歓声ではなく、思わず出てしまう声が沢山詰まっている、それが今回の観客でした。音量をあげてそれを満喫すべし!

試合内容ですが、まず時間が凄いですよね、30分って…こんな長い試合まず見ないですよ。
しかも、時間の使い方が無駄がないというか、ベタな方向に走っていないのが凄い。

シナの試合のイメージというと、やられてやられてやられて…いきなり起き上がってテンプレート、というイメージ。パンクといえば、ムエタイ(笑)に培われた打撃や関節技で試合を構成しつつも、顔芸やムーブでもって客を面白がらせるテレビプロレス、というイメージ。
なんですが、今回はそうした要素が殆どない。シナのやられ芸はなんともさっぱりしている。パンクの目は真剣で、お休みポーズにもいつものズルさ、軽さを感じない。なんというか、二人とも一生懸命「レッスル」してるんですよね、まさしく。

私はプヲタなのでこの試合に関してはパンクに思い切り肩入れして見始めたんですが、シナへの激しいブーイング、その中で懸命にレッスルしている姿を見つめていると、いつの間にかどちらにも肩入れしていないことに気づく、二人がリングの上で戦う姿が、私の心の中で同列に並んでしまうわけですよ。
そこにヒールやベビーといったプロレスが作った枠組みを越えた、二人の姿、プロレスという総合芸術を通して表現される二人の本質が浮かび上がるんです。

パンクもですが、特にシナには感動させられました。いつものベタなテンプレートを廃しつつ、決して器用ではないけれどもサブミッションやアティテュードアジャストメントの変化型などを試合に組み込もうとしている。その体力やパワーの凄さ、試合後半でもパンクを軽々と担ぐ姿は無邪気な感激を呼ばずにはいられません。

そしてパンク。試合の後半、明らかにスタミナが切れてしまって、シナのレッグドロップを受け切れなかったり、GTSがわき腹に当たってしまったり…でもそれをどうこういう人がいるでしょうか。
よれよれになり、アティテュードアジャストメントを幾度も幾度も受けながらも起き上がる、そうやって戦っている人間に、「技の正確さが」なんていうことがどれだけくだらないことか!
30分という時間の中で、お互いの技や拳に思いを込めて戦う。何故ここまで戦うのか、それは王座を越えた名誉と、ストーリーを越えたレスリングへの思いのためじゃないのか。見ながら、思わず声を出してしまいながら、そんなことを考えていたのです。

プロレスは詩に例えるなら和歌や俳句だと思うんですよね。
文字制限があり、季語や枕詞の制限があり、非常に厳しい規約の中に閉じ込められているように見えますが、その枠組みの中で表現される詩情は驚くほど多彩です。
プロレスも同じで、ブックという規約の中に閉じ込められていながら、リングの中での彼らは恐ろしく自由です。それはWWEのような管理されたプロレスでも同じだと、今回まざまざと見せ付けられました。

プロレスは総合芸術で、プロレスラーというのはアスリートと言い切るには演劇的な世界で生き過ぎているし、俳優と言い切るには演技に感情が乗りすぎている。だからこそ表現できる、プロレスにしか表現できない芸術作品が存在する。ある意味でこれはその一つの形だと思いました。
MITBにあわせて作られたストーリーには、間違いなくパンクやシナ自身の精神・感情が投影されていて、それが試合で彼らの一挙手一投足の中にしっかりと姿を現し始めるとき、見ている人は感動させられずにはいられない。それは「よくできた試合」というのを越えた何かです。

もしこれが、もう少し時代がたって試合だけ見返したらそうたいした試合ではないと思うんですよね。
ここまで彼らを追ってきて、シナがどんなレスラーで、パンクがどんなレスラーかを理解し、WWEの現在の状況を憂い、パンクがあの伝説のマイクでなにをいったか、それをたどってきた人だけが、この試合を声を大にして名試合だといえる。そういう意味では、この試合は「いまここ」に存在する一瞬であり、プロレスという歴史の大河のまさに一滴なのです。この一滴がこぼれる瞬間を見れたこと、それがまさに私がこんなにはしゃいでいる理由なのです。

これから話がどう転がろうが、パンクが結局はブックに縛られていようが、どうでもいいじゃないですか。ここ最近プロレスファンを喜ばしていたストーリーの帰結がこんな素晴らしい形で実現する、それだけで、もうよかったと思います。これからどんな展開になろうとも、彼らの作り上げた試合はそれだけで素晴らしいものじゃないでしょうか。

好勝負や良試合には図れない、「名試合」のもつ大きさがここにはあるんです。私は心の中から感激しております。
プヲタの大槻ケンヂの名文を引用してしめたいと思います。

プロレスの面白さは勝敗の行方ではない。レスラー一人一人の背負う人生、思い、それらが6メートル四方の四角いジャングルの中で絡み合いせめぎあい、いつしか大河となって流れ始める。
この世ではないプロレスという名のもう一つの世界。大河はその世界の歴史だ。常にトランスフォームしながらその河は流れていく――行く川の流れはたえずしてまたもとの水にあらず……プロレスファンとは大河の行方を見守るもの…つまり「歴史の証人」なのだ。


興奮の余り駄文失礼しました。あとで絶対恥ずかしくなるけど、これは消さないことにする。

・総括と翌日のRAW

やればできるのになんてやらねーんだよWWE。

いやあ、素晴らしいPPVだった。SDのMITB、内容も端正だっただけではなく、カバンをとった人がインディからやってきた地味なレスラーだということ。クリスチャンとオートンも安定の面白さ。そうした中でそれらを食ってしまうメイン、しかもこの時間が30分とたっぷりとられているという…
大会として何を描きたいかがはっきり浮かび上がってくるような構成で、客もそれに上手いこと乗っている。なんというかおなか一杯過ぎてげんなりするぐらいでしたマジで。あとカバナ来ててワラタw

翌日のRAWですが、何事もなかったようにトーナメントとかやっててアレっと思ったんですがオチにはちょっとびっくりしましたね。本当にHHH会長に就任ですか…いやはや。
このままベビーでやってくのかなあ、それはちょっと寂しいので、ヒールターンして欲しいところですが。
しかしパンクはどうなるのか、あのオチだと再契約かなとも思いましたが、そうだとするとまたパンクに踊らされたことになるなw

しかしトーナメントみてて思いましたが、やっぱ今のRAWじゃパンクいないと私全く集中できないですわw
どういう形であれ、この革命が暫く続いてくれることを祈ります。
ブッカーの方々、SSにまたいいシナリオを宜しくお願いします。つか頑張れ。
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